その悩みを解決するためには手首や指の向き、力の入れ方も含めた良い演奏姿勢=フォームを身に付けることが大切です。
良いフォームとは体にとって負担のないフォームと言えます。
そして良いフォームといい演奏は直結しています。
つまり弾いていてどこも痛くない良いフォームで練習ができれば上達のスピードはさらにあがると言えますね。
今回はレッスンで生徒さんによくお伝えしている4つのチェックポイントを紹介します。
一つ一つトラブルシュートができれば、それだけでできなかったフレーズが攻略できることもあります。
1.指の向きは斜め。自分の体の中心へ向けて
まずは指板に対する指の向きを見て見ましょう。この写真のように指板に対して指が直角に入って、体の外側の方に向いていませんか？
フレットに弦を押し付けて音程を変える、というのがウクレレの仕組みです。
しかし押させる、押し付けるという言葉のイメージにより指を指板に対して直角に入れてしまうということがしばしば起こります。
この状態では手の筋や関節に余分な力みが生まれ、力がうまく指先に伝わりません。
つまり常に余分な力を入れて弦を押さえていることになり、それが指の痛みにも繋がってきます。
指先は自分の体の中心に向くようにします。
このフォームにより、効率よく力が指先まで伝わり、力まずとも弦に十分な圧力をかけることができます。
またフレットのすぐ左のきわを狙って押さえるようにしましょう。
指板とフレットの角に指をはめに行くようなイメージです。
2.指板につくほど弦を押さえ込んでいないか
このように弦がグニュっと曲がっているのが見えるほどだと押さえすぎです。
前述の通りウクレレはフレットに弦を押し付けて音程を変えるという楽器です。
フレットのてっぺんに弦がそれなりの圧力で押さえつけられてれば大丈夫なのです。
それなりの圧力とは意外と小さいもので、指の向きなどがしっかりして入れば指や腕の自重でも間に合うほどです。
弦が比較的まっすぐでフレットの頭で止まっています。
板の部分に弦がくっつくくらいに押さえ込まなければいけない、と思ってしまっている方は多いのではないでしょうか。
かくいう僕も始めたばかりの頃はそう思って力のかぎり弦を押さえていましたので気持ちはものすごくわかります。
あ、こんなに押さえ込まなくていいんだ…と気付いた時の指の開放感は今でも覚えております。
ガチガチに力んでしまっている人は一度、力をふっと抜いて見てください。
それでも意外なほどに音は綺麗に出てくれますよ。
3.手首は過度に折れ曲がっていないか
演奏の中で手首を曲げる動作は必要ですが、過度に曲がったまま固定されていると、指先の動きが結構制限されます。
つまむような手の形になるので指も伸びてしまって力も入りにくくなるのです。
手首のラインがなだらかで指も台形に折り曲がっている形。
このGのフォームであれば親指は上に添えるだけにします。
ただ手首や親指のフォームに関して大切なことは”固定しない”ことです。
腕から手首、親指にかけてのラインが緩やかになっているのを基本ポジションとしながらも、突き出すように曲げる場合、それとは逆方向に曲げる場合も状況に応じて必要です。
指や手が痛い場合、力んでしまっている場合は親指のポジションや手首の曲げ具合を色々変えて見ましょう。
4.肘の角度をは90度以上開いていないか
「前の項の手首が過度に折れ曲がった状態」でしか指が届かなくなります。
ロックギターはこれで頑張ったりしますが、ウクレレを含めたアコースティック楽器はこれではちょっと厳しいです。
腕から手首へのラインが自然になっています。
座る椅子などによってウクレレの構える高さやネックの角度は簡単に変わってしまうので気をつけたいところですね。
ストラップなどを駆使して常にいいフォームで弾くことを心がけましょう。
楽器も体を使うということにおいてスポーツと同じです。
良い構え、良いフォームが良い演奏を作っていきます。
改めて見直してみると大きな進歩が見込めると思いますよ！
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